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旅路の果てに。


帰国して、1週間ほど経ちました。

 

 

 

桜が散る頃の帰国と思っていましたが、

幸いなことにまだまだ満開の桜を拝むことができました。

 

 

  

桜.jpg

 

 

 

そんな桜も散り始め、

生活は徐々に忙しない日常へと戻りつつあります。

 

 

 

1年間で、41ヶ国128都市を巡った

夫婦での世界一周の旅。

 

 

 

ものの1週間ほど前までの出来事なのに、

もう既に夢の中の出来事であったかのような感じです。

 

 

 

そして、1年後戻って見た光景は、

変貌した日本の姿でした。

 

 

 

思えば、旅のスタートは、

デモ真っ只中のタイでした。

 

 

 

タイ暴動.jpg

 

 

 

微笑みの国タイにおいても、

政治に対してはここまでのエネルギーを発散するんだ、と、

驚きとうらやましさを覚えたことを、

まるで10年前のことのように思い返します。

 

 

 

その後の1年の間に、

チュニジアやエジプトを始めとした国々で、革命が起こることになるとは、

その時は知る由もありませんでした。

 

 

 

それぐらい、世界はものすごいスピードで進化を遂げていました。

 

  

 

中国発展.jpg

 

 

 

サンパウロ.jpg

 

 

  

同じく急激な発展を遂げるインドにおいては、

人として大切なことを思い出させてくれました。

 

 

 

「街を歩けば、人に当たる」インドでの街歩き。

 

 

 

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一体、1日に何回の自己紹介をしたことでしょう。

 

 

 

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挨拶をされる度、笑顔がこぼれ、

エネルギーが漲ったことを思い返します。

 

 

 

インド1.jpg

 

 

 

コルカタのマザーハウス「死を待つ人の家」でのボランティアでは、

マザーテレサのこんな言葉が心に残っています。

 

 

 

マザーハウス.jpg

 

 

 

『人が生まれてくるのは、愛し・愛されるためであり、

これこそが人間の使命である。』

 

 

 

『愛の反対は憎しみではなく、無関心である。』

 

 

 

その言葉を実践するかのように、

インド人は他人に対する興味関心が、他一倍高かったです。

 

 

 

人が人らしくあるための原点を、

インドでは、教えてもらった気がします。

 

 

 

同様の人間臭さは、

チベットや中東といった国々においても感じました。

 

 

 

チベット.jpg

 

 

 

シリア人男性.jpg

 

 

 

シリア人子供.jpg

 

 

 

特に彼らに共通して言えることは、

宗教に対する信仰心の厚い人々たちでした。

 

 

 

日本では考えにくいことですが、

国と宗教は切っては切れない関係でした。

 

 

 

チベットの、仏教。

 

 

 

チベット仏教.jpg

 

 

 

インドの、ヒンドゥー教。

 

 

 

ヒンドゥー教.jpg

 

 

 

イスラエルの、ユダヤ教。

 

 

 

ユダヤ教.jpg

 

 

 

中東の、イスラム教。

 

 

 

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欧米・中南米を中心に広がる、キリスト教。

 

 

 

キリスト教.jpg

 

 

 

等など。

 

 

 

彼らの言動は、

宗教の教えがベースになっていると言っても

過言ではありませんでした。

 

 

 

世界の情勢を理解するには、

これらを理解する必要があることを知りました。

 

 

 

特に、イスラム教については、

元々、抱いていたイメージと実態が大きく異なっていたことも。

 

 

 

イブラハムと.jpg

 

 

 

自分の眼で見ない限り、

物事を軽率に判断するべきでない。

 

 

 

そう思うようにもなりました。

 

 

 

そんな、それぞれの思想を持つ国々がぶつかり合った

南アサッカーワールドカップ。

 

 

 

W杯1.jpg

 

 

 

スポーツや音楽といった、ルールの下では、

人種や言葉を超えて盛り上がれることを、肌で感じました。

 

 

 

W杯2.jpg

 

 

 

同時に、

日の丸の下に一致団結したあの時のことは、

今でも思い返すだけで胸が熱くなります。

 

 

 

W杯3.jpg

 

 

 

日本人であることを、本気で誇りに思えた瞬間でした。

 

 

 

W杯4.jpg

 

 

 

W杯優勝国のスペインを始めとしたヨーロッパ諸国においては、

新しい価値観を植えつけられました。

 

 

 

London.jpg

 

 

 

夏休みは最低3週間、

平日は17時に家路につき、

日曜日は商店もお休み。

 

 

 

ヨーロッパの働き方.jpg

 

 

 

物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを求め、

家族や自分の趣味に重きを置いたライフスタイルは、

今後の日本が目指すべき姿のようにも感じました。

 

 

 

価値観が変わった経験と言えば、アフリカ最高峰、

キリマンジャロ登山を外すことはできません。

 

 

 

Kilimanjaro_3rd_1.jpg

 

 

 

自分の限界を遥かに超えた挑戦。

 

 

 

Kilimanjaro_4th_1.jpg

 

 

 

それを夫婦揃って達成できたとき、

 

 

 

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そこには明らかに違う視界が広がっていました。

 

 

  

Kilimanjaro_4th_4.jpg

 

 

 

『人間、やればできる。』

 

 

 

言葉にすればちっぽけだけど、

自分の中で芽生えた確固たる自信。

 

 

 

そして、

 

 

 

『夫婦で共に苦難を乗り越えた』

 

 

 

という何事にも変えがたい体験。

 

 

 

2人でなら、どんな困難でも乗り越えられる。

 

 

 

本気でそう考えられるようになりました。

 

 

 

男女平等をモットーにした我が家では、

自分のモノは自分で持つ主義。

 

 

 

ゆえにバックパックの重さも、

ほぼ同量でした。

 

 

 

1年間、女性にとっては、大変な道中もあったことかと思います。

 

 

 

24時間365日、時間を共にしながら、

時に文句を言いながらも、必至で付いてきてくれた妻には、

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

  

出発時.jpg

 

 

 

 

 

 

本当にありがとう。

 

 

 

  

 

 

そんな2人で、この1年間、

死ぬまで忘れられないような光景を眼にしてきました。

 

 

 

アフリカやアマゾンのサバンナ。

 

 

 

サバンナ.jpg

 

 

 

どこまでも続く砂漠。

 

 

 

サハラ砂漠3.jpg

 

 

 

大迫力の三大瀑布。

 

 

 

イグアスの滝3.jpg

 

 

 

パタゴニアの氷河。

 

 

 

モレノ氷河2.jpg

 

 

 

南米、塩湖の水面反射。

 

 

 

朝焼けウユニで集合写真.jpg

 

 

 

等など、

あげだしたら切りがありません。

 

 

 

それらは全て、大自然が創り出した景観でした。

 

 

 

自然は、2度として同じ姿形を見せないゆえに、

いつまで見ていても飽きることはありませんでした。

 

 

 

しかし、これだけ人間が魅了される自然も、

時に、人間にとって重大な脅威へと変貌するんですね。

 

 

 

 

 

 

奇しくも、僕等が帰国するちょうど1月前に起こった、

東日本大震災。

 

 

 

 

 

 

大自然のパワーを前にすると、人間の力は余りにも無力、

そう感じざるを得ない衝撃でした。

 

 

 

同時に、それが引き金で起こった、原発事故。

それによって、消えた街の灯。買い占め騒動。

 

 

 

そんな中でも、暴動ひとつ起こさずに整然と列に並ぶ、

日本人の規律性は、世界に誇るべきメンタリティでした。

 

 

 

世界には、毎日のように停電に陥る国や、

慢性的に物資が不足している国はたくさんありましたが、

それが日常の彼らは、それでも幸せそうに生きていました。

 

 

 

日本も、電気や物資がなくたって十分やっていけることを、

この事故をきっかけに気付けたのではないでしょうか。

 

 

 

同時に、多くの人の中で芽生えたであろう、意識の変化。

 

 

 

今、自分は何をすべきなのか?

 

 

 

人生にとって、本当に大切なものは何なのか?

 

 

 

これらを本気で考え直す契機が訪れたのだと思います。

 

 

 

 

 

 

『この世に生を受けるは、事をなすことにあり。』

 

 

 

 

 

 

維新の立役者、坂本竜馬の言葉にもあるように、

人にはそれぞれ役割があると思っています。

 

 

 

それが何なのかを見極め、それぞれ従事することが、

人として定められた最低限の使命だと思うんです。

 

 

 

特に、先人の努力によって先進国の仲間入りを果たした日本では、

自分の努力によって何にでもなれる可能性があるわけでして。

 

 

 

世界最南端の街の宿にも、こんな言葉が落ちていました。

 

 

 

 

 

 

『人には天運と自運がある。

天運は、自分じゃどうすることもできんが、

自運は、自分で伸ばすことができる。

そのためには努力が必要。』

 

 

 

 

 

 

まさにその通りだと思います。

 

 

 

 

 

 

日本という国の、長谷川家に生まれたのは、天運。

 

 

 

 

 

 

そんな親からもらった能力を、

伸ばすことができるかは自分次第。

 

 

 

 

 

 

一人ひとりが自分の"らしさ"を追求し、発揮している状態が、

社会のあるべき姿だと思うんです。

 

 

 

 

  

 

僕は、これから、一人の日本人として、

今までのキャリアをどう活かし、

どう社会に貢献していくべきなのか?していきたいのか?

 

 

 

 

 

 

同時に、自分にとって大切な人たちと、

どれだけかけがえのない時間を過ごすことができるのか?

 

 

 

 

 

 

生涯、これらの疑問を追及しながら、

今後の人生を歩んでいこうと思っています。

 

 

 

 

 

 

三十路を超えた今、

ようやくこうしたことに気付けたのも、

この旅があったからのことでした。

 

 

 

 

 

 

旅は、地球は、僕にとっての学校でした。

 

 

 

 

 

 

これからは、人生の長い旅へ。

 

 

 

 

 

 

さぁ、どんな未来が待ち受けているやら‥。

 

 

 

 

 

 

道.jpg

  

 

 

 

 

 

完。

 

 

 

 

 

 

末筆ながら、

こうした何にも変えがたい経験を踏ませてくれた家族に、

そして、この旅をサポート頂いたすべての皆さんに、

感謝の意を表して、このブログを締めさせて頂こうと思います。

 

 

 

 

 

 

また、

自分のつたない文章のブログにお付き合い頂きました皆さま、

1年間、本当にありがとうございました! 

 

 

 

 

2011.04.20 Wednesday | 17:58 | comments(8) | trackbacks(0) | by KOJI

コメント(8)

最後のブログを読んでいて、改めて自分のことのようにお二人の旅を振り返っていました・・
この旅で色々な事に気づけたようで、きっとそれは今後大きな宝になっていくんだと思います。

日本は先進国、そういった思いは日本を離れるまで自分にもありましたが
結局はどこの国が優秀だとかそういった話ではなく、最後は個人の力量になるんだと思います。

今の東電を見ていると、昔自分が働いていた某N社を思い出します・・・
実力より、出身校や世渡り上手な人が年功序列で上に行く社会のままでは日本は駄目ですね

今の自分の環境は、28歳のウクライナ人の女性がPMとして指揮をとっています。同僚には優秀なイラン人、インド人
皆平等に実力に応じて、人種も性別も年齢も関係なく優秀な人が昇進します。

東電のようなお粗末な事件を繰り返さないため、もっと日本は脱官僚体制を強めていって欲しいです。
そのために世界を見るのは必要なことで、お二人がこの旅で見て感じたものを日本社会に還元されることを期待します。

国境も性別も無く、仕事でも日常生活でも共存できる
そういう国に日本がなった時に帰ってこようと思います。

沢山の感動をありがとうございました。
お2人の挑戦は、お2人の中で終わらず、
日本で、世界で見届ける全ての人に勇気と安らぎを与え続けてくれたと思います。

このブログが日々の生活の中で、欠かすことのできない楽しいひと時だったので、終わってしまうのはさみしいですが、また新たなチャレンジで魅了してください。

一年間ありがとうございました。

1年間、ブログのご愛読、誠にありがとうございましたm(_ _)m ドイツでお会いすることができたのも、HPを見て頂いてご連絡頂けたことがきっかけだったと思うと、1年間つたない日本語ながらブログを続けてきてよかったと本当に思います。
日本が先進国と書いたのは、生活水準レベルにおいてのことで、途上国などと比べ、誰にでもチャンスがあるという意味です。今の現状に甘んじることなく、それぞれがそれぞれの個性を発揮できる分野で、活躍すべきだと思ってます。TSさんは、国際的な活躍の場で、是非、日本人の誇りを持ってがんばってください。
今後とも末長くお付き合いできれば幸いです。1年間ありがとうございました。

山野氏には1年間、尻を叩いてもらって、本当にありがたかったよ。そんな人は貴方だけでした。うちらもやること決まったら報告するから。がんばってな!

初めまして。こんにちは。下田と申します。
今年の9月から女一人で世界一周に行く予定です。
そこで多くの方の世界一周のブログを拝見していて、このブログに来ました。本当に写真も見やすく文章も興味深かったです。何よりもわたしもとても興味のあるルートを行っている記事が多く、かなり読んでいてテンションが上がってきました♪
多くの感動をありがとうございました。

もし可能であれば、ルートなど行ったところについて色々お伺いしたいのですが、どうでしょうか。
良ければメールで送ってもらえれば幸いです。

すみませんが、よろしくお願いいたします。

コメントありがとうございます!9月から世界一周とはうらやましいです。僕らも2周目したいぐらいですから。メールアドレスの方へ一報入れさせて頂きましたので、何かルートなどでご質問ございましたら、何なりとご連絡くださいませ。よい旅となりますように。

kojiさん、こんばんは。
本日足を運んでいただいたお店のスタッフのものです。
HPおしえていただきありがとうございます。
私も自分の夢にむかって、2年以内といわず早めに第1歩を踏み出そうと思います。
その時は是非参考にさせてくださいね!
今日はお二人に会えて本当によかったです。
risaさんにも、よろしくお伝えください^^

昨日はこちらこそありがとうございました!素晴らしすぎるサービスで、感激いたしました。是非、機会をつくって旅立たれることを願ってます。人生、一度ですからね。何かご質問などあれば、何なりと!引き続きよろしくお願い致します!!

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