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【13】Morocco:モロッコで見つけたCOOL JAPAN!

イスラムの国にて、ムスリムを想う。

9月11日。

 

 

忘れもしない、それは『米国同時爆破テロ』の日。

 

 

そして、何故かそれは姉貴の誕生日でもあります。

 

 

当時、大学生だった僕は、

朝、起きて、寝ぼけ眼で向かった居間にて、

World Trade Centerに突っ込む航空機の映像を目撃しました。

 

 

寝ぼけていたためか、

なにかの映画の予告でもやっているのだろう、

と思ったことを、鮮明に覚えています。

 

 

首謀者は、イスラム原理主義勢力、アルカイダ。

 

 

報復攻撃に出たアメリカと、それを支援する日本。

 

 

以来、アメリカサイドの報道ばかり聞く日本にいて、

イスラム教に対する恐怖心を抱くのも無理もありませんでした。

 

 

ただ、この旅で、訪れたモロッコ、

そこは、まさしくイスラム教の国。

 

 

そこで目の当たりにしたムスリム(イスラム教信者)の姿は、

僕が思い抱いていたイスラム教に対するイメージを覆してくれました。

 

 

ラマダン期間中にも関わらず、笑顔で迎えてくれた人々。

 

 

物乞いに対して寛容で、かつ、施しを与える姿。

 

 

他宗教に対しても、寛容である姿勢。

 

 

モロッコという国の土地柄もあるのでしょうが、

素晴らしく「寛容」な感じを受けたことは確かです。

 

 

そもそもイスラム教とは一体、何なのか?

 

 

せっかくので、自分の備忘録としても、

書き記しておきたいと思います。

 

 

イスラム教は、キリスト教、仏教と並ぶ世界三大宗教の一つで、

アッラーの神を唯一神とする、一神教です。

 

 

そして、そのアッラーの神の預言者として現れたのが、

「ムハンマド(マホメット)」(570年頃生まれる)。

 

 

ちなみに、

キリスト教も、全知全能の父なる神を唯一神としており、

イエス・キリストはその子であり、宣教者。

 

 

仏教にも、神扱いされる如来などもいますが、

正確には、人と神は同じ位置づけです。

 

 

キリスト教に聖書があるように、

イスラム教にはコーランと呼ばれる聖典があります。

 

 

ムスリムの生活は、五行が定められており、

 

 

①ムハンマドへの信仰告白

「アッラーフ(神)の他に神はなし。ムハンマドはアッラーフの使途である。」

を、入信の際などに唱えます。

 

 

②1日5回のメッカ礼拝

一回目は夜明け、二回目は夜明けから日が中没するまで、

三回目は影が自分の身長と同じになるまで、そして日没から日がなくなるまで、

最後は夜、の合計5回、サウジアラビアのメッカ(都市名)に向かって礼拝します。

 

 

③ラマダーン月の断食

年に一度の月の間、日の出から日没まで、一切の飲食を禁じます。

 

 

④喜捨

物乞いや困窮者に対して、自分の財産を与えること。

いわゆる、施しです。

 

 

⑤人生一度のメッカへの巡礼

少なくとも人生のうちに1回は、メッカ巡礼が義務付けられています。

 

 

以上を、国民皆で順守しているんです。

 

 

イスラム教の国を旅すると、

必ずといっていいほど街中でコーランが流れるのは、

②の礼拝から来るものだし、

物乞いに寛容なのも④の喜捨から来ているんですね。

 

 

これらを順守している国民がほとんどの中、

一部、過激派と呼ばれる「イスラム原理主義」がいるんです。

 

 

いわゆる、西欧型の社会ではなく、

イスラムに根差した社会を目指す思想・運動です。

 

 

ただ、この中にも、

大衆的な社会運動や正当な政治参加を志向する組織と、

テロなども辞さない組織があって、

 

 

前者の例が、エジプトの「ムスリム同胞団」やトルコの「福祉党」、

後者の代表例が、「アルカイダ」ってわけです。

 

 

だから、報道で取り沙汰されるイスラム教は、

ごく一部の「イスラム原理主義」だけなんです。

 

 

彼らからすると、以上の五行に加え、

「聖戦(ジハード)」を足した六行を順守すべし、

とする説もあるようで、

自爆テロが多い所以はそこにあります。

 

 

また、キリスト教に天国があるように、

イスラム教にも「jannah」と呼ばれる天国が存在し、

信仰を貫いたものだけが行ける場所とされています。

 

 

天国では、

男性は72人の処女と関係を持つことができ、

また、決して悪酔いすることのない酒や果物、肉などを

好きなだけ楽しむことができると言われている、とか。

 

 

どんだけ素晴らしい世界なのでしょう。。

 

 

ただ、過激派組織が、自爆テロ員を募集する際に、

このような天国の描写を用いるケースが多いらしく、

問題化されているようです。

 

 

過激派に対しては、イスラム国内からも批判があるくらいですから、

それをイスラムの全てのように解釈するのはよくない訳で。

 

 

ちなみに、コーランには、他宗教も重んじるように記されているらしく、

元来、特に正典を持つユダヤ教やキリスト教に対しては寛容なんです。

 

 

預言者ムハンマド自身、宣教当初は自分の信仰を

ユダヤ教やキリスト教の延長線上にあるものとして捕らえており、

独自の宗教を開くという意図はなかったとも言われているくらいですから。

 

 

なのに、どうしてここまで宗教対立が芽生えてしまったのか。

 

 

それは、一部の過激派のテロ活動と、

そればかり報道するメディアの影響ではないかと。

 

 

メディアも、敬虔なムスリムの側面ももっと報道すべきだし、

僕らも、もっと真に理解をするよう務めるべきだと思います。

 

 

それにしても、奥が深いですわ、宗教は。

 

 

まだまだ、一部を知れただけなので、

11月に訪れる中東では、もっと深く知ろうと思います。

 

 

旅学校は、まだまだ続く。。

 

2010.09.13 Monday | 05:42 | comments(3) | trackbacks(0) | by KOJI

世界最大の砂漠『サハラ』へ!


そんなに砂漠フェチでもない僕ですが、
この旅で既に、インドのタール砂漠、ナミビアのナミブ砂漠と訪れ、
今回また、新たな砂漠を訪れることにしました。

 

 

世界最大の砂漠「サハラ」です。

 

 

世界最大とか言われると、
どうしてもこの目で見ておきたくなってしまうのが性分でして。

 

 

ただ、モロッコ南部に広がるサハラまでの道のりは険しく‥。

 

 

滞在地マラケシュからの道は、
アトラス山脈を越え、トドラ渓谷も通過しなければならず、
2回も乗り換えなければならないのです。

 

 

風邪も病み上がりだった僕らは、面倒くさかったので、
宿で手配しているツアーに参加することにしました。
(マラケシュの宿「HOTEL ATLAS」で手配)

 

 

結果的にはこれが大正解。

 

 

朝夜ご飯付きの2泊3日で900ディラハムは、
自力で行くよりも安上がりだったし、

 

世界各国からの旅人が集まるため、
道中、情報交換ができて、何より楽しい。

 

 

イギリスBBC出身のおじさんとも知り合えました。

 


サハラ砂漠への入り口、メルズーガに着いたのは夕暮れ前。

 

 

インドの時と同じく、ラクダに乗り込みます。

 

 

キャメルライド.jpg

 

 

インドと違うのは、何頭もの隊列を組んで進むこと。

 

 

キャメルライド2.jpg

 

 

キャメルライドの観点では、
一人で乗り回すことができたインドの方が楽しかったかな。。

 

 

そして、この目で見たサハラ砂漠。

 

 

サハラ砂漠1.jpg

 

 

サハラ砂漠2.jpg

 

 

サハラ砂漠3.jpg

 

 

四方八方に広がる砂丘の光景は圧倒的。

 

 

そのスケールの大きさは、他のどの砂漠をも凌駕してました。

 


夜には、らくだ使いのベルベル人達による、
ベルベルダンスの披露もあり、みんなで踊り狂い、

 

 

ベルベルダンス.jpg

 

 

そして、語り合いました。

 

 

シーシャ.jpg

 

 

夜は、砂丘の上で野宿をしながら就寝。

 

 

目の前に広がる星空、新月だったこともあり、
これも圧倒的でした。

 

 

見えている星の光は、数千年前のものだとか。

 

 

と言うことは、あっちの星から地球を見たら、
紀元前の地球が見えると言うことか、と。

 

 

そう考えると、「時間」と言うものがよく分からなくなり‥。

 

 

何にせよ、人生80年とすると、宇宙規模で考えると一瞬だな、と。

 

 

さらにその細部で悩んでいることなんて、微塵にもならないな、と。

 

 

そう考えると、ずいぶん気分が楽になりました。

 

 

何にせよ、その一瞬をどう生きるのか。

 

 

この1年でしっかり見定めたい。

 


翌朝、らくだに乗りながら拝んだ朝日は、
この上なく大きいものでした。

 

 

サハラの朝日.jpg

 

 

概して、アフリカ人に幸せそうな人が多いのは、
この圧倒的な自然があるからなのではないかと。

 

 

太陽や海、空、自然といった、
お金じゃ買えないものに囲まれると、
心が豊かになる気がします。

 

 

サハラの圧倒的なスケールに心身ともに満たされて、
旅で疲れていた体も、夫婦共々、回復しました。

 

 

いやぁ、モロッコ楽しい。

 

 

アフリカ最高!

 

2010.09.10 Friday | 04:56 | comments(5) | trackbacks(0) | by KOJI

モロッコで見たこと、伝えたいこと

 

ポルトガルを後にし、僕らが向かったのは、
灼熱の国、モロッコ。

 


リスボン発21時の夜行バスに揺られ、
スペイン、セビーリャ乗り換え、
国境の街アルジェシラスに着いたのは、午前9時でした。

 


アルジェシラスからは、
フェリーにてジブラルタル海峡を渡り、
モロッコ側の国境街タンジェへ。

 

 

ジブラルタル海峡フェリー.jpg

 

 

そこは、またもやアフリカの大地!

 

 

しかし、さすがはヨーロッパに近い国だけあって、
キレイなこと、キレイなこと。

 

 

モロッコ側タンジェ.jpg

 

 

完璧に舗装された道路や、キレイな建物からは、
自分がアフリカに入った感じがしませんでした。

 

 

しかも、人種もアラブ系なのか、肌の色も明るい。

 

 

男性にイケメンは多いし、女性もキレイ。

 

 

完璧にモロッコのイメージが覆されました。

 

 

しかもモロッコ、何だか知らないんですが、
日本で人気みたいですねぇ。

 

 

モロッコグッズとか、日本の通販サイトで調べたら、
超高値で売られてたりするくらいですから。

 


モロッコ雑貨.jpg

 

 

それにしても、暑い。

 

久々に、インド以来の暑さ。。

 

 

日中は40℃近い。

 


おまけに、この時期はイスラム教の「ラマダン」期!

 

 

ラマダンとは、イスラム教の「断食」期のことを指し、
日の出から日没までの間、いっさいの飲食を断つのです。

 

さらに、飲食、喫煙、性行為、投薬なども禁止。

 

 

唾を飲むことは許されているそうです。
そりゃそうだ。。そこまでは禁止できねだろ。

 

 

あくまでも宗教的な儀式ですが、
このくそ暑い中、イスラム教徒のモロッコ人は、
水すらも飲まずに、生活しているんですから。

 

 

そのため、イライラしているせいか、
みんなケンカっ早い!

 

 

モロッコ人同士のケンカを、1日数回は目撃しました。


 

で、日の入りのタイミングがみんな待ち遠しくて、
日が暮れだすと、みんな街中の食堂でスタンバイするんです。

 


ミネストローネのようなスープとパンが
セッティングされた机椅子に座って、
ずっと日の入りを待ちます。

 

 

ラマダン!.jpg

 

 

この恨めしそうな顔。。

 

 

そして、日の入り明けの合図のコーランが鳴り出した瞬間から、
みんな一気に食べ始めるんです!

 

 

 

ラマダン明け.jpg

 

 

ラマダン明け!.jpg

 

 

本当、この戒律を国民みんなして守っているからスゴイ。

 


あるモロッコ人に、

 

「ラマダンについてどう思う?」

 

と聞いたら、

 

「自己の抑制のために、いいことだと思うよ。」

 

と、さわやかに応えてくれました。

 


さらに驚いたのが、みんな物乞いに対して寛容なこと。

 

 

物乞いが居たら、進んでお金や飲食物を恵みに行くシーンを、何度目撃したか。

 

 

慈悲の心、助け合いの精神が、ムスリムのスタイルなんでしょうか。

 


アメリカサイドで報道されるイスラム教は、
過激派ばかりの側面を映し出しますが、
ほとんどのイスラム教徒は、慎ましく、寛容に生活してます。

 

 

やっぱり、この目で確かめない限り、
物事の真相は理解できないと感じます。

 

 

この際、ムスリムについても学んでみようかと。

 

 

僕にとっては、旅は学校です。

 

 

続く。。

2010.09.06 Monday | 05:45 | comments(0) | trackbacks(0) | by KOJI

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