【04】Nepal:ネパールで見つけたCOOL JAPAN!
2010.05.18
彼と初めて会ったのは東京の台場だった。
東京インターナショナルギフトショーで、
彼はネパールから宝石を行商に来ていた。
彼の売る宝石は、なかなか見応えのある大きさだった。
これから世界一周するんだ、と言うと、
カトマンズに来たら連絡くれ、と、連絡先をくれた。
彼の名はヤッシー。
その時は、まさか本当にネパールで会うことになるとは
思ってもいなかった。
そんな彼は世界を股にかける宝石商。
1年の内、半年は世界を飛び回っていると言うから、
彼がネパールにいるだけでもラッキーなことである。
彼は10分遅れで、待ち合わせ場所に軽自動車で現れた。
てっきり高級車を乗り回してくるのかと思ったから、
結構、意外。
「今日は近くで祭がやってるから、家に来るかい?」
と言う訳で、家にお招き頂いた。
彼の家は、パタンと言うカトマンズの隣町で、
本当にたまたま年に1度のお祭りが催されていた。
そのお祭りは、雨期を目前に控えた時期に行われる
雨乞い祭(マッチェンドラナート祭)。
日本で言う、京都の祇園祭のようなものでしょうか。
お祭りなので、月曜日にも関わらず、
親戚中の人たちが彼の家には集まっていた。
3階建ての家は、決して着飾らない雰囲気だったが、
その隣のビルも、その隣の隣のビルも、すべて彼のモノだと言うから
やっぱり大富豪である。
彼は6人兄弟の2番目。
みんな宝石商をやっている。
ヤッシーはちょっと仕事があるから、と中座。
その間、彼の弟のアルンが相手してくれた。
彼も何故か日本語が堪能。
納豆や海苔も大好きと言う。
たぶん、前世日本人なんだろう。
そんな彼に、停電の中、ロウソクの灯る居間で色々と教わった。
政治のこと、マオイストのこと、経済のこと。。
色々ありすぎて、紹介しきれないが、
そんな中、
「人生において一番大切なことは何だか分かるかい?」
と彼が切り出す。
「それは考え方だ。
頭が働いて、初めて体が動く。
すべてはちょっとした考え方一つで変わるんだ。
例えば、大変なことでも、それを如何に楽しいことに考えられるか。
それが重要。」
彼は、禁煙をその手法で実現したらしい。
「ビジネスにおいても一緒。
大変そうな分野を、如何に楽しいことに変えられるか。
それが出来れば、まずは成功する。」
「そして100m走と一緒で、他よりもちょっとでも早く、
ちょっとした違いを付けてやる。
それで成果は大きく変わる。」
なるほど。
シンプルだが、確かに重要そうだ。
「中国とインドの成長に乗っかろうとすると、今から2年が重要だよ。」
とも。
俺ら、旅中~!
そんなうち等を尻目に、
「君等は、世界一周中に何かしら見つけるだろう。」
とも言ってくれた。
心強いお言葉。
やっぱり成功者の言葉には重みがある。
決して着飾ろうとしないし、謙虚だ。
たらふくご馳走になった僕等は、
心も体もお腹いっぱいになった。
帰り際、そんな彼の宝石店にお邪魔。
停電中で暗闇の中、懐中電灯で照らされた宝石を営業される。
さすが商売人、そういうとこしっかりしてますな!
でも、御礼にと、一番安い指輪を買ったのでした。
そんなネパールは、今宵も停電。
今後、停電が起きたらネパールを思い出すんだろうなぁ。
明日、いよいよインドに抜けます。
2010.05.18 Tuesday | 22:15 | comment(1) | trackbacks(0) | by KOJI
2010.05.18
ここネパールはカオスだ。
インドと中国に挟まれるこの国は、
ネワール人、インド人、チベット人、中国人系と、
人種も多種多様。
急発展する2国に挟まれているためか、
街中にも活気がある。
街は、舗装されているようないないような
細かい路地(日本で言う一方通行位の幅)に、
所せましと車、バイク、人が入り乱れるが、
見事に交わしきっていく光景はあっぱれ。
カオスが撒き上げる砂埃と排気ガスで、
街中を歩くと、鼻くそは真っ黒。
一瞬、鼻血が固まったのかとも思う。
そんな国で出会った、たくさんの人たち。
まずは、ネパール最大のヒンドゥー教寺院、
パシュパティナートで出会った謎のガイド。
観光地じゃよくあることだが、
頼んでもいないのに、勝手にガイドをし始める。
頼んでないオーラを出しながら、適当に聞き流していたが、
その場所は、ヒンドゥー教徒の火葬場としても有名。
火葬場の隣には「死を待つ人の家」も併設されており、
僕らがちょうど着いた時、娘を亡くし
母親が泣き叫ぶ瞬間に立ち会ってしまう。
悲しみに立ち尽くす僕等に、何故か付き添う彼。
「これが人の人生なんだよ。」
等と、悟ったようなことを言う。
悲しみが治まってきたところで、すかさず彼が商談開始。
「ガイドしてあげるから、チケットちょうだい。」
ん?チケット?使用済みの?
うちらにとっちゃあげても損はないけど、
おっちゃん何かメリットあんのか?
チケットコレクターか?
と一瞬、思ったが、
思えばチケットはその日中有効で、
カットされたりしていない。
つまり、それを誰かに転売すれば、
おっちゃんチケット代丸々もうかる。
いわゆる、ダフ屋だ!
考えたなぁ、おっちゃん。
正直ちょっと悩んだが、
うちらにとってガイドしてもらえる分得だし、
次の人にとってもデメリットはないのでOKすることにした。
損するのは、その寺院だけど。。
そしたら、おっちゃんナイスガイドで、
サドゥーの住みかとか、
絶対に自分たちじゃ行かないような場所にまで案内してくれた。
ちなみにサドゥーとは、ヒンドゥー教の修行僧のことで、
仏教で言う坊さんのことです。
瞑想のために大麻とかマリファナ吸ってるので、
ただのジャンキーにしか見えないのが玉に傷。
おっちゃん、最後には帰りのバスにまで案内してくれて、
最後には満面の笑みでパシャリ。
仕入れ完了だもんなぁ。
そりゃ笑みもこぼれる。
続いて、カトマンズのナイスなBARレストランで出会った若者2人。
奥のサガールと言う彼は、UKアーミー、
手前のウパと言う彼は、DJやってる。
何故UKアーミーやってるんだ?って聞いたら、
「親父もやってたし、ネパール軍よりも国際貢献できる機会が多いしね。」
って。
彼はアフガンにも行っていた。
カトマンズでDJやってる彼の月収は4000ルピー(約5000円)。
「これでもいい方なんだぜ。うちらの世代の平均は2000ルピーだ。」
と言い、テキーラをご馳走してくれた。
「ここはうちらのホームカントリーだからね。
飲み行く時は最低2000ルピーは覚悟しとくよ。」
って、月収の半分!
「Do for others. って仏教の教えさ。」
だって。
若いのによくできた奴らだった。
そしてこの後、この街で大きな出会いが待っていたのでした。
2010.05.18 Tuesday | 20:39 | comments(0) | trackbacks(0) | by KOJI
2010.05.13
チベット最後の夜は、原因不明の腹痛に襲われた。
確かに、ちょっとお腹の調子が悪いことは分かっていたが、
そこに大富豪で負けたら、ビール一気とかやってたのが効いた。
あぶら汗かきながら耐えながらも、爆睡。
朝起きても、腹痛は治っていなかったが、
ノービザで中国入国している僕等は、
何が何でも今日中にチベットを抜けなきゃならん。
と言う訳で、気合いで起きて、飲まず喰わずのまま出発。
そんな時も、迎えてくれるドライバーのおっちゃんの笑顔には助けられた。
でも、流れが悪い時は、色々と悪いことが起きるもの。。
国境ギリギリまでノー事故で送ってくれたおっちゃんも、
あと5mで停車ってところで、他のランクルに接触事故!
おっちゃん、あと5mだぜぇ。。
そんな中、最後に撮影した写真を見ても、
凹んでるおっちゃんの姿が分かります。
僕の顔も引きつってるのが分かりますが、
腹痛をこらえながら、中国出国審査。
出国するのになんとイミグレと軍の2回もの荷物検査!
イミグレと軍は別物です、
って、意味が分からん。。
でも、中国のチェックはまだマシな方だった。
無事に中国出国を果たし、ガイドのツェリンとお別れ。
「ネパール人ハイイヒトネー。デモ、インド人ニハ気ヲツケテ。」
彼はそう言って、お守りの赤いネックレスを僕にくれた。
初めに胡散臭いなんて思った自分を恥じた。
彼は最後までいい奴だった。
そんな彼も言うインド人とは、一体どんなものなのか。
これから会うのが楽しみだ。
ネパールとの国境「フレンド橋」。
全然、フレンドリーじゃなかったけど。。
そして、ネパールの入国審査。
こっからが鬼だった。
ビザ申請まではなんなくいったのだが、
今度はネパール軍による荷物検査!
ってか、両国で協同しとけよ、てめーら!って思ったけど、
そんなこと言えたもんじゃなく。
そしたら、その俺を取り調べた奴が、またトロくって、
一つ一つのモノをデイパックから取り出しては、
興味深そうに眺めながら「これは何だ!?」と聞いてくる。
仕舞いには、パソコン取り出して、
「このパソコンは新しいのか!?性能はいいのか!?」って。
「いや、中国で中古で買った。」
って言い返したら、残念そうに戻してた。
どう見ても、最新鋭の軽量PCですが。。
仮に新しくて性能よかったら、どうなんだよ!って。
そして、デイパックのモノを散々チラかしたら、
今度はバックパック。
こっちは、お腹痛いんだっつーの!
俺がうんざりしていると、
一人の私服のネパール人のおっちゃんが、こっち見ながら、
親指と中指を擦り合わせてる。
金?
ぅえ?金よこせって??
しかもあんたに?
何故!?
一瞬で状況は理解できた。
彼は私服のただのおっちゃんだけど、軍のお偉いさんなのだろう。
これ以上、荷物をチェックされたくなかったら、
金よこせ、ってことだ。
ふざけるな!
俺は何かヤマしいものなど持っちゃいない。
ムカついたから、バックパック全部開けて、
片っ端からチェックさせてやった。
俺の汚いパンツも見るだけ見るがいい!ってね。
そしたら、面倒くさくなったのか、
だんだん適当になり、ようやく堪忍しやがった。
「You can put it back!」
って、最後はハキ捨てるように言われ、悔しそうに座ってた。
根気勝ちだ。
お腹痛い中、がんばった。。
今度は、カトマンズまでの道のりを行く白タクとの交渉。
これは、他の中国人達に相乗りさせてもらうことにした。
さすがは中国人。値切り交渉で、相場よりも安かった。
カトマンズまでの道のりは、久しぶりの未整備の凸凹道。
窓閉めると暑いし、窓開けると砂埃っぽいし。
荷物検査と腹痛でヘトヘトの身には、こたえました。。
いやぁ、軍や警察がクサってる国は、最もタチが悪い。
一体、誰に頼ったらいいんだよ!って。
でも、何故かこの国の軍や警察はみんなイケメンなのでした。
2010.05.13 Thursday | 20:13 | comments(0) | trackbacks(0) | by KOJI
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