BLOG

  • KOJI BLOG
  • RISA BLOG

イスラムの国にて、ムスリムを想う。

9月11日。

 

 

忘れもしない、それは『米国同時爆破テロ』の日。

 

 

そして、何故かそれは姉貴の誕生日でもあります。

 

 

当時、大学生だった僕は、

朝、起きて、寝ぼけ眼で向かった居間にて、

World Trade Centerに突っ込む航空機の映像を目撃しました。

 

 

寝ぼけていたためか、

なにかの映画の予告でもやっているのだろう、

と思ったことを、鮮明に覚えています。

 

 

首謀者は、イスラム原理主義勢力、アルカイダ。

 

 

報復攻撃に出たアメリカと、それを支援する日本。

 

 

以来、アメリカサイドの報道ばかり聞く日本にいて、

イスラム教に対する恐怖心を抱くのも無理もありませんでした。

 

 

ただ、この旅で、訪れたモロッコ、

そこは、まさしくイスラム教の国。

 

 

そこで目の当たりにしたムスリム(イスラム教信者)の姿は、

僕が思い抱いていたイスラム教に対するイメージを覆してくれました。

 

 

ラマダン期間中にも関わらず、笑顔で迎えてくれた人々。

 

 

物乞いに対して寛容で、かつ、施しを与える姿。

 

 

他宗教に対しても、寛容である姿勢。

 

 

モロッコという国の土地柄もあるのでしょうが、

素晴らしく「寛容」な感じを受けたことは確かです。

 

 

そもそもイスラム教とは一体、何なのか?

 

 

せっかくので、自分の備忘録としても、

書き記しておきたいと思います。

 

 

イスラム教は、キリスト教、仏教と並ぶ世界三大宗教の一つで、

アッラーの神を唯一神とする、一神教です。

 

 

そして、そのアッラーの神の預言者として現れたのが、

「ムハンマド(マホメット)」(570年頃生まれる)。

 

 

ちなみに、

キリスト教も、全知全能の父なる神を唯一神としており、

イエス・キリストはその子であり、宣教者。

 

 

仏教にも、神扱いされる如来などもいますが、

正確には、人と神は同じ位置づけです。

 

 

キリスト教に聖書があるように、

イスラム教にはコーランと呼ばれる聖典があります。

 

 

ムスリムの生活は、五行が定められており、

 

 

①ムハンマドへの信仰告白

「アッラーフ(神)の他に神はなし。ムハンマドはアッラーフの使途である。」

を、入信の際などに唱えます。

 

 

②1日5回のメッカ礼拝

一回目は夜明け、二回目は夜明けから日が中没するまで、

三回目は影が自分の身長と同じになるまで、そして日没から日がなくなるまで、

最後は夜、の合計5回、サウジアラビアのメッカ(都市名)に向かって礼拝します。

 

 

③ラマダーン月の断食

年に一度の月の間、日の出から日没まで、一切の飲食を禁じます。

 

 

④喜捨

物乞いや困窮者に対して、自分の財産を与えること。

いわゆる、施しです。

 

 

⑤人生一度のメッカへの巡礼

少なくとも人生のうちに1回は、メッカ巡礼が義務付けられています。

 

 

以上を、国民皆で順守しているんです。

 

 

イスラム教の国を旅すると、

必ずといっていいほど街中でコーランが流れるのは、

②の礼拝から来るものだし、

物乞いに寛容なのも④の喜捨から来ているんですね。

 

 

これらを順守している国民がほとんどの中、

一部、過激派と呼ばれる「イスラム原理主義」がいるんです。

 

 

いわゆる、西欧型の社会ではなく、

イスラムに根差した社会を目指す思想・運動です。

 

 

ただ、この中にも、

大衆的な社会運動や正当な政治参加を志向する組織と、

テロなども辞さない組織があって、

 

 

前者の例が、エジプトの「ムスリム同胞団」やトルコの「福祉党」、

後者の代表例が、「アルカイダ」ってわけです。

 

 

だから、報道で取り沙汰されるイスラム教は、

ごく一部の「イスラム原理主義」だけなんです。

 

 

彼らからすると、以上の五行に加え、

「聖戦(ジハード)」を足した六行を順守すべし、

とする説もあるようで、

自爆テロが多い所以はそこにあります。

 

 

また、キリスト教に天国があるように、

イスラム教にも「jannah」と呼ばれる天国が存在し、

信仰を貫いたものだけが行ける場所とされています。

 

 

天国では、

男性は72人の処女と関係を持つことができ、

また、決して悪酔いすることのない酒や果物、肉などを

好きなだけ楽しむことができると言われている、とか。

 

 

どんだけ素晴らしい世界なのでしょう。。

 

 

ただ、過激派組織が、自爆テロ員を募集する際に、

このような天国の描写を用いるケースが多いらしく、

問題化されているようです。

 

 

過激派に対しては、イスラム国内からも批判があるくらいですから、

それをイスラムの全てのように解釈するのはよくない訳で。

 

 

ちなみに、コーランには、他宗教も重んじるように記されているらしく、

元来、特に正典を持つユダヤ教やキリスト教に対しては寛容なんです。

 

 

預言者ムハンマド自身、宣教当初は自分の信仰を

ユダヤ教やキリスト教の延長線上にあるものとして捕らえており、

独自の宗教を開くという意図はなかったとも言われているくらいですから。

 

 

なのに、どうしてここまで宗教対立が芽生えてしまったのか。

 

 

それは、一部の過激派のテロ活動と、

そればかり報道するメディアの影響ではないかと。

 

 

メディアも、敬虔なムスリムの側面ももっと報道すべきだし、

僕らも、もっと真に理解をするよう務めるべきだと思います。

 

 

それにしても、奥が深いですわ、宗教は。

 

 

まだまだ、一部を知れただけなので、

11月に訪れる中東では、もっと深く知ろうと思います。

 

 

旅学校は、まだまだ続く。。

 

2010.09.13 Monday | 05:42 | comments(3) | trackbacks(0) | by KOJI

コメント(3)

バースデープレゼント届いてないけど。

これ以上、何を求める?貴方には家もあって、彼もいて、地位も名誉もあるじゃないか。

そして君には余裕があって、時間があって、旅してるという特典がある。何かお姉さまにプレゼントしたいグッズがそこここに発見されているだろうに。

何を渋る?

コメントする


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://cool-boom.jp/mt/mt-tb.cgi/2064

<< 世界最大の砂漠『サハラ』へ! | TOP | ベルギー絵日記 >>

OpenID対応しています OpenIDについて

Copyright © 2010 COOL JAPAN & BOOM JAPAN ALL Right Reserved