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マザーハウスでボランティア。

コルカタはインド・第4の都市らしいけど、

はっきり言って見どころはほとんどない。

 

じゃぁ、なんで今回立ち寄ったか・・

それはマザーハウスのボランティアに参加するためなんです。

 

以前、誰かの旅行記でボランティアのことについて読んでから、

気になっていました。

 

ガイドブックには「短期のボランティアはあまり好ましくない」

と書いてあって、今回数日しか滞在できないので行くのを迷ったのですが、

それでも自分の目で見てみたい、体験してみたいという想いが強く、

行ってみることにしました。

 

 

ボランティアをするにはまず、月・水・金の15:00~登録会があり、

それに参加すれば誰でも活動することができます。

(※登録会に参加できなくても、1日・2日なら当日パスを発行してくれる場合もあります)

 

長期のボランティアの人が各施設の説明をしてくれ、

その後、シスターと簡単な面談があり、行く場所が決まります。

 

 

今回私たちが参加したのは、マザー・テレサが最初に作った

"死を待つ家"として知られる、カーリー・ガート。

重度の怪我や病気の高齢者向けの施設です。

 

他には以下5つの施設があり、

希望とその時のボランティア人数等で決まります。

 

○10才以下の孤児と、軽度の障がい児施設、シュシュババン

○10才以上の障がい児施設、ダイアダン

○女性・薄弱者の施設、シャンティダン

○男性の施設、ナボシダン

○軽度の怪我や病気の高齢者向け施設、プレムダン

 


ボランティア当日の流れは、朝7時にマザーハウスに集合し、

パンとチャイ・バナナの簡単な朝食を食べて

お祈りをしてから、各施設へと移動します。

 

マザーハウス4.jpg

↑朝朝食を食べながら、ボランティア同士情報交換。

 

 

私たちが行ったカーリー・ガートは

マザーハウスからバスで30分ほどのところ。

観光スポットのひとつカーリー寺院の隣にあります。

 

カーリーガート.jpg

カーリーガート2.jpg

 

施設に着くと、置いてあるエプロンを着けて、

手を洗って、お仕事スタート。

 

特に仕事の指示がある訳ではないので、

適当に長期のボランティアがしていることを見てやったり、

自分から聞いたりして仕事を見つけます。

 

ただ、だいたいの仕事内容は日々ルーティーンで決まっているようでした。

 

食器洗い、

洗濯物(洗って屋根に干してたたむ)、

ベッドメイキング、

リハビリの手伝い、

お薬を持って行ったり、

昼食の配膳、

下のお世話、

体を拭いたり、爪を切ったり、、、

 

 

日本の老人ホームでどんなことが行われてるのか知らないのですが、

きっと同じような仕事を日本では

仕事としてスタッフの人がやっているんだろうなぁという内容ばかり。

 

 

「ちょっとその人をベッドから下ろして」

と言われて、抱きかかえて移動させたり。

 

「あの人のエクササイズ手伝って」

と言われて、手を握って動かしたり。。

 

「これ、うんちしちゃったから片付けておいて」

と言われて、トイレに流したり。。。

 

 

患者さんたちはベンガル語かヒンドゥー語しか話せないので、

何か言われても理解できないのが残念なところ。

 

それでも、何かしてあげた時に

笑顔を返してくれたりすると、嬉しいものですね。

 

 

ボランティアは世界各国から集まっていて、

私たちが行っていた時には日本人が他に2~3名、

韓国人、中国人、フランス人、アメリカ人、イギリス人、フィンランド人、、、等

15人~20人くらいいたかな。

 

1人日本人の女性で、5年働いている

ちょーベテランの方がいて色々教えてもらいました。

 

その方は

「私は5年しかここにいないから、まだまだマザー・テレサについて語れない」

とおっしゃっていて、すごいなぁと感心するばかり。

 

 

施設には今は、50人の女性と35人の男性が暮らしています。

高齢者が中心ですが、重度の怪我の若い人もたまにいます。

 

「死を待つ家」という名前の印象よりは、

正直衝撃は弱かった。

 

ガリガリで基本寝たきりの人が多かったけど、

ごはんや着替えは自分たちでできる人も多い。

 

病院ではなく、ホスピスなので、できることは自分たちでさせた方がよいようでした。

 

でも後から聞くと、赤痢やエイズの人もいたし、

私がいた3日の間に亡くなった人もいました。

 

お医者様がいる訳ではないので、

怪我や病気の治療は看護士のシスターと、

医療経験のあるボランティアが担当します。

 

怪我の治療は麻酔なしに行うので、痛みで泣き叫ぶ声が聞こえます。


 

 

3日間のボランティア。

お皿洗いや洗濯などの肉体労働は、労働力として役立てたのでよかったですが、

その他施設内の仕事は、やっぱり長期でできた方がいいです。

 

患者さんとの関係も作れるし、

言葉が通じない中、患者さん絡みの仕事は

やっぱりシスターから教えてもらわなければならないので、

シスターの負担を考えると、1回教えた人がしばらくやってくれた方がいいですもんね。

 

 

でも、やっぱり何事も経験してみなければ分からない

というのと、

途中、日本人シスターからマザー・テレサの話を聞いて、

「あ、やっぱりボランティアやってみてよかったかも」と思いました。

 

※毎週日曜日の16:30~、日本人シスターによる

マザー・テレサについてのお話をマザーハウスで聞くことができます。

 

 

マザー・テレサ曰く、

人が生まれてくるのは

「愛するため・愛されるため」であり、これが人間の使命である。

 

それを最貧困の、路上で一人亡くなっていくような人にも

"あなたは私にとって大切な人" "愛されている"

ということを知ってもらいたい。

 

だから、ボランティアは言葉が通じなくても、

患者さんは

「自分のために何かをしてくれている」

「構ってもらっている」

「自分は1人じゃない」

って思えるから、それが重要と。

 

 

それから、マザー・テレサが生前ボランティアに対して言っていたのは

『自分の国に帰って、カルカッタを見つけて下さい。

そのために周りの人たちに自分の心を開いて、

そして本物の愛を注いで下さい。』と。

 

 

日本は今、高齢者問題を抱えているし、

自分の身近にもそう言った問題は現にある。

 

また、高齢者だけじゃなく、

日本の場合、物質的貧困よりも、精神的貧困を抱える人が多いのかもしれない。

 

 

自分の周りでできることから始めよう、

子供を産んだ時に、精神的幸福を十分に与えられるように子育てをしたい!

 

そんなことを感じるキッカケをくれた体験でした。

 

 

それから、マザー・テレサについて。

 

マザーハウス2.jpg 

ボランティアに参加したいと言いながら、彼女について

"貧しい人のために活動してきたすごい人"という認識しか

持ちあわせていなかった私。

 

今回のボランティア活動をきっかけに、

マザー・テレサについて、彼女の考えについて

少し知ることができました。

 

 

マザー・テレサはマケドニアの出身で、アルバニア人の両親の元に生まれました。

子供の頃から貧しい人に何かできないかという想いが強く、

18歳で修道女会に入り、コルカタに赴任になったそうです。

 

初めは上流階級の子女の教育にあたっていたのだけど、

やはり貧しい人への想いが消えず、

38歳で1人コルカタのスラムへ入って行ったのです。

 

そうして、1950年には

「貧しい人々の中の最も貧しい人に仕える」ことを目指して、
修道会『神の愛の宣教者会』をコルカタに創立。

 

現在『神の愛の宣教者会』は137の国と地域で活動し、

4500人以上のシスター(修道女)が活動しているようです。

 

マザーハウス1.jpg

↑マザーハウスにある、マザー・テレサの慰霊と礼拝するシスターたち。

 

 

マザー・テレサの愛に関する考え方は

「本当に愛するには、痛み(我慢)が必要で、見返りはない」

「痛いと思う程まで愛しなさい」

「愛の反対は憎しみではなく、無関心である」

・・・

 

自分が痛みを伴っても、どれだけ相手のことを考えられるか、、、

 

愛についても考える機会をもらいました。

 

 

 

 

2010.05.25 Tuesday | 19:43 | comments(0) | trackbacks(0) | by RISA

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